urwerと振り返る浦和レッズ

浦和の試合で気になった場面などを解説します

今季ベストゲーム: 2024 J1 第7節 浦和レッズvsサガン鳥栖 個人的感想

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はじめに

連戦締めくくりの3戦目。ここで勝って前節の敗戦の悔しさを払拭したい浦和。対する鳥栖は現在下位に沈んでおり、引き分け以上の勝ち点は持って帰りたい状況。早速振り返っていきましょう。

 

(以下、両チームの選手敬称略)

 

両者のスタメン

浦和は前節から大畑を松尾に替え、渡邉を再び左SB に戻すというスタート。最初の頃は松尾か前田のどちらかがベンチからのスタートになっていたのでヘグモ監督はどちらかはジョーカーとして起用していくのかとも思っていましたがおそらく初の両選手先発起用。

 

対する鳥栖は富樫だったり、丸橋だったりをベンチに下げアラウージョ、木村を先発で起用させました。

 

鳥栖は前節神戸戦を引き分けで抑えているため勢いのってきそうなところでしたがそこを叩けるのかが問われた試合でした。

 

安定してきた守備面

まずは浦和の守備面から見ていきます。前節までと同じように浦和はサンタナ、岩尾、前田が相手DFラインまでプレスをかけます。ただ、前節までよりもミドルサード(ピッチを3分割したときの真ん中のエリア)の守備から相手を押し返し、GKまでボールを下げさせたらハイプレスに移行するといったやり方が見えた気がします。

 

特にわかりやすかったのが前半13'50あたりからのシーンです。

この場面では石原がキムテヒョンまでプレスを掛けに行くことでパスミスが生まれ、佐藤がカット→サンタナのシュートという高い位置で奪いシュートを打ち切るといった、前節うちがFC東京にやられたようなカウンターを鳥栖にできたことが良かったと思います。おそらくヘグモさんがしたいようなサッカーの理想にだんだんと近づけているような感じがするのでここは次節柏戦でも継続してできるかが今後の鍵になって来るでしょう。

 

 

相手を自陣に引き込む攻撃

 

浦和がボールを保持した状態からの攻撃も今回はスムーズだったように感じます。というのも鳥栖は4-4-2の守備ブロックを敷き、2トップのどちらかがグスタフソンを消すのでもなく、ボランチの一方がグスタフソンをマークをするわけでもなかったので後半の途中まではグスタフソンがフリーでボールを受け続けれたのが大きかったと思います。

 

そういった面からビルドアップでは安定していましたが、それでも全部を崩し切るのはやはり難しかったためロングフィードも織り交ぜたような攻撃を浦和は試みました。

 

前半25分前後の浦和の保持からのシーンです。

石原から西川へボールを下げられたのを機に鳥栖はDFラインを一気に上げます。

DFラインを一気に上げたため、山崎、木村のラインが揃ってないことに気付いた松尾はうまくオフサイドギリギリで裏抜けを試み、ホイブラーテンは岩尾、松尾が裏抜けしようとしているのを見てそこへロングフィード。結果松尾がボールを受けチームの上がりを待つといった攻撃ができました。このようにあえて相手を自陣に引き込んでその裏を取る。それを怖がってDFラインがあまりラインを上げなくなったら中盤にスペースが生まれビルドアップがしやすくなるといった後出しジャンケンのような攻撃が鳥栖戦でできたことは浦和にとって大きな収穫だったと思います。

また、松尾だけでなく岩尾も裏に抜けようとしていたので、ここの裏を取る動きは監督から仕込まれているのでしょう。

 

オープンな展開も制した浦和

後半に入ると鳥栖は一気に前掛かりに守備をするようになり攻撃に人数をかけてきました。ここでずっと押し込まれるような展開が続くと、これまでの浦和のように失点してしまう可能性があったのですが、今節はサンタナが更にコンディションを上げボールキープのタスクをしっかりと担ってくれたおかげでボールを相手陣地に押し戻すことができ、鳥栖に主導権を渡さなかった印象。そんな攻守が激しく変わっていく中、佐藤のフライパスに松尾が抜け出ししっかりと決めきり、鳥栖の後半開始直後の勢いをくじくことに繋がりました。その後も交代選手が躍動し、大久保が決め3-0で試合終了。間違いなく今季ベストゲームの内容で気持ちよく月曜日を迎えられましたね。

 

その他試合の雑感

敦樹の気を利かせたプレー

敦樹も今試合が今まででベストなプレーだったと思いますが1つ感心したプレーが見られたので紹介します。前半40'30前後のグスタフソンから松尾にボールが入ったプレーです。

 

この場面では松尾がボールを受けれたのですが、普通なら山崎が松尾をまで出ていけるはずだったのですが、敦樹がCBの間までよってきます。この動きによって木村はサンタナ、山崎は敦樹を見なければならなく、原田は渡邉がサイドを駆け上がる可能性があるため出ていけない。相手DFに攻撃人数をかけることができたため、あそこで松尾がフリーで受けることができました。こういったプレーは昨季の敦樹では考えられなかったので感心しました。

 

酒井より、、、と思わせた石原

今季初の先発となった石原もプラス材料でしょう。背は低いですがしっかりと競り合えるような身体能力に足の速さ、ビルドアップのときに失いそうな場面があり少し怖かったですが十分酒井の代役として機能してくれていました。特にカウンターを受けたときの戻りが早く、酒井ならサボってしまうような場面でもしっかりと帰陣し守備の穴になるようなことがなかったのは◎

もしかすると酒井が戻ってきても石原でいくのではと思わせるようなパフォーマンスでした。

 

 

今回は図を多めにしてみたのですがどうだったでしょう。改善案などあればコメントしてください。今回はこのへんで。お付き合いいただきありがとうございました。

 

 

 

やりたいことが見えた守備とうまくいかなかった攻撃: 2024 J1 第6節 浦和レッズvsFC東京戦 個人的感想

 

 

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はじめに

中3日での開催になった今節。福岡戦での勝利をどう受け止め試合に望むのかが注目となった浦和。対するFC東京は川崎に3失点を許した試合からどのように立て直すのかが注目となった試合でした。早速振り返っていきましょう

 

(以下、両チームの選手敬称略)

 

両者のスタメン

浦和は福岡戦から人数的には1人、大久保→大畑の変更のみで今まで左サイドバックで起用されていた凌磨を左WGに、左SBに大畑とした起用。理由はシンプルに大畑のコンディションが良かったことと、前節の凌磨の前線でのクオリティが高かったことからでしょうね。また中盤には岩尾が引き続き起用され、前節と同じようにグスタフソンをうまく動かして攻撃へとつなげていくことが狙いだったでしょう。

 

FC東京は前節からスタメンを6人替えての試合となりました。浦議CHのライブでも島崎さんがおっしゃっていましたが東京は川崎に3失点しての試合だったので人を替える理由はありましたが若い選手を主に使って来たのは意外でしたね。

 

守備での2つの対称的なシーン

まずは前半22分のシーンです。

 

浦和の守備としては前田、サンタナが方向を限定しながらプレスを行い、右CBの土肥に入ったら岩尾がボランチの小泉へのパスコースを切ることでパスの出しどころを無くす(サッカー用語では「嵌める」と言われる)といったことを行っていましたが、このシーンでは荒木にうまくグスタフソンの横のスペースを使われてしまい左のバングーナガンデまで展開されます。

 

これは4-3-3というシステムを採用している以上、このグスタフソンの横(アンカー脇と呼ばれる)は弱点であり、岩尾がプレスへ行ってしまっているためどうしてもスペースが空いてしまいます。そこを偽9番というべきか松木とのダブルトップ下というべきか荒木が降りてくることでうまく浦和の守備を抜けようとしているといった姿勢は試合を通して見られました。

 

しかし浦和もずっと守備がうまくいかなかったのかと言われればそうでもありません。

34’40前後からのシーンです。

 

このシーンでは敦樹がCBまでプレスを掛けに行っていますがやろうとしていることは上のシーンと同じです。土肥は先程とは違い松木や荒木はボールを受けれない位置にいるため苦し紛れ的に白井へ。続く白井もパスコースは小泉しかないため小泉へ。最終的には次は小泉から安斎へとパスがくることを予測していたグスタフソンがパスカットをし奪い切る。このように守備が思い通りにいってグスタフソンで奪い切るといったシーンはこのシーンだけでなく多くあったと思います。

 

ただそうやって奪いきったボールをチャンスまでつなげていたかと言われればうーんといった印象。ここは引き続き浦和の改善点になりそうですね。

 

うまくいかなかったビルドアップ

さて、前節はうまくいっていた浦和のビルドアップですが今節はあまりうまくいかなかった印象。ホイブラーテンもコメントしていましたがロングボールを蹴り出す場面が多かったかなというのが感想です。その原因としては東京が運動量を多くして浦和の中盤3枚に対してうまくマンツーマンでつくことができたからかなと感じます。

 

上の図で見てもらえればわかるように荒木と松木で上手くボールを片方のサイドへ寄せ、逆サイドのWGは浦和の中盤1枚をマークできる位置まで戻る。そうすることで浦和としては出しどころがなくなりロングボールでサンタナめがけて蹴ることしかできなくなりうまくビルドアップができなかった印象(サンタナのコンディションが良く、想像以上に収めてくれたのは嬉しい誤算でしたが、、、)

 

FC東京としてもこのプレスのかけ方をすれば2トップの松木、荒木のどちらも前線に残すことができ、ボールを奪えればショートカウンターでゴール前に人数をかけやすくなりますからね。ここはFC東京の組織全体の運動量に負けたというべきでしょう。

 

その他試合の雑感

 

敦樹の印象

前半、何度か敦樹がパスカットをしてそのままゴール前まで持ち運ぶといったシーンが見られました。ここまでの試合では敦樹があのような形でボールを持ち運べた印象はあまりないのでこれをきっかけにまた昨季のようなダイナミックさでプレーしてくれるといいですね。浦議で島崎さんが敦樹のせいで前田が生きなかったとおっしゃっていましたが、前田があれだけマークを引き付けていたからこそ今回の試合のような敦樹の良さがようやく現れたのではないかと僕は思います。まあだからこそ敦樹がゴールなりアシストなりで目に見える結果が残せなかったのは残念ですが。(もちろん失点シーンで荒木をフリーにしたのは大問題ですね)

 

次節のスタメン

酒井がなにか怪我をしたようなコメントだったので次節のスタメン気になるところ。

大畑は代表活動でいませんし酒井も怪我で出れないとなると特にサイドバックの人選は監督の思考が見れそうな気がします。東京戦から順当に考えれば石原、凌磨のサイドバックになりそうですが関根が復帰できそうなら関根、凌磨のコンビで行きそうな感じも個人的にはします。どうなるか楽しみですね。

 

追記 すみません。大畑が抜ける日程勘違いしてました。鳥栖戦はいるようですね。申し訳ないです。

終わりに

今回は短いですがこの辺で。また明日の鳥栖戦のレビューでお会いしましょう。お付き合いいただきありがとうございました。

解決策は司令塔共存?:2024 J1 第5節 浦和レッズvsアビスパ福岡 個人的感想

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はじめに

最近は暖かくなってきて、一層Jリーグを見るのに適した気温になってきましたね。より浦和レッズの試合を楽しく見ていただくためにも今回も頑張って書いていきます。ということで、今回は2024年J1リーグ第5節 浦和レッズ vs アビスパ福岡の分析レビューを書いていきたいと思います。

早速いきましょう!!

 

(以下、両チームの選手敬称略)

 

両者のスタメン

代表ウィークが明けて久しぶりの試合ですが、浦和レッズは前節湘南戦のスタメンから3人を変更しました。まずはCFの位置に興梠に替えてサンタナ、左WGに関根ではなく怪我から復帰した大久保、インサイドハーフには小泉に替わって岩尾が起用されました。中断期間があったのでへグモ監督もなにかテコ入れしてくるかなと思っていましたが少し予想を超えてくるようなスタメンでしたね。我らがグスタフソンはヨーロッパから帰ってきてすぐの試合だったので起用されないかなと考えていましたが、さすが監督の愛弟子。今節もしっかりスタメンでした。インサイドハーフでいまいちな印象の小泉は岩尾と替えられ、敦樹、岩尾、グスタフソンの3人で中盤を形成。個人的には岩尾の位置に関根が起用されるとおもっていたのですが、監督のコメントでもあったように怪我の関係で関根、松尾は出場させなかったようですね。

そこで左WGに抜擢されたのは大久保。昨年のCWC以来の復帰で、キャンプもあまり参加できていなかったようなので大久保がどのくらい監督のサッカーに適応できているのかというところは1つ注目ポイントでしたね。

 

対する福岡もCBの宮、右WGB(ウィングバック)の湯澤、ボランチの松岡、シャドーの岩崎、CFのザヘディと計5人の変更。ザヘディは来日して2試合目であまりどのような特徴の選手なのかわからないことに加え、シャドーの位置にも岩崎、紺野といった実力のある選手が揃っているので警戒度は高かったと思います。(紺野には昨年いやというほどやられてますしね、、、)

 

二人の司令塔が見せたビルドアップの解決法

前半最初の方はあまり狙いどおりのビルドアップができていなかった印象。おそらくCFのザヘディがまだ福岡の守備の仕方に慣れておらず、福岡はザヘディにグスタフソンへのパスコースを切ることを徹底させて、2シャドーの紺野、岩崎が浦和のCBへプレスをかけるという方法を取っていたため浦和としては思うような前進に少し苦しみましたね。そこで解決策を導いたのはやはり岩尾課長とグスタフソンでした。

 

17分頃からのシーンです。

グスタフソンはザヘディに封じられていることから思い切ってポジションを右側に寄せます。そうすると正直にザヘディもついてきてくれたためセンターアークの前に大きなスペースが生まれます。そこへ岩尾課長が降りることでフリーでボールを受けることができ、そのまま大久保へ大きく展開することに成功します。本来岩尾には松岡が、敦樹には前が付いていたのですがこの場面では岩尾が降りると同時に敦樹が前から離れて松岡の方へポジションを移動することにより松岡は岩尾を捨て、敦樹を優先。中盤の3枚がうまく連動したビルドアップができたと思います。

 

また続いて19分30秒前後のシーン

この場面では相手ボランチ2枚が降りていく敦樹、岩尾についていったのを確認したグスタフソンがスッと空いたスペースまでポジションを上げることで佐藤→岩尾→グスタフソンときれいに繋がり前進することに成功しました。この2つの場面に象徴されるように、試合中のビルドアップは岩尾グスタフソンの2人が中心となって行っていたでしょう。今まで起用されてきた小泉は守備のときのプレスのかけ方や昨年まではビルドアップの出口になりチーム全体を押し上げるといった役割が得意なタイプだと思うのですが、現在チームは4-3-3という攻撃時にもとからある程度人数がいるようなフォーメンジョンにあることに加えて、中盤での守備の場面では彼が得意とする守備の方法ではなくガツンと相手に当たるような守備を求められていると思うので今回のスタメンから外れたのだと思います。こういった自分のできることを淡々続けていくタイプの小泉と、与えられた、求められた役割ならば自分の得意ではないようなプレーでも遂行してしまうタイプの岩尾。この2人の差というか違いはサッカーIQもあると思うのですが経験の蓄積量といったところも大きいのかもしれませんね。

 

 

ビルドアップの出発点になった佐藤

上で分析したようなビルドアップにはもちろんサッカーIQ の高い岩尾グスタフソンが重要なことは承知だと思いますが、二人がボールを受けるためには彼らの意図を感じ取ってパスを出す役割の選手も必要になってきます。その役割を大きく果たしていたのは佐藤でした。実際19分30秒のシーンで岩尾に出したシーン、多くの選手が酒井か敦樹にパスを出すか前線へ大きく蹴るといった選択を取ると思うのですが斜め前の岩尾へあのスピードでパスを出せたことには感心しました。

その他のシーンも少し紹介すると

32分 佐藤から敦樹への鋭い縦パス。

36分 佐藤がボールを持ち運ぶことで紺野を引き止め岩尾がパスを受けるスペースを生み出す。

68分 グスタフソンのルーズなボールをバシッと左足で岩尾へ供給

など彼のビルドアップの視野の広さには驚かされます。また、空中戦では試合を通して跳ねかえし続けてくれましたのでショルツが戻ってきたときのCBには誰が選ばれるのかも注目ですね。

 

その他試合の雑感

流れの変わった後半

後半に入ってから福岡はザヘディに替えてウェリントンを投入し守備をいままでやっていた方法へ戻しました。この交代が試合を大きく動かしたと言っても問題ないでしょう。浦和としては相手左WGの前嶋がかなり出てきてくれるため前田を使いやすくなったことが大きく、そこを起点に押し込み、セカンドボールを回収→二次攻撃とつなげていけたのが良かったですね。また1点目のシーンでは宮に替わって入った井上のクロス対応のミスでの凌磨の得点、2点目も前田のシュートを井上がハンドしてしまいPK献上といったようにこの交代が福岡にとっては裏目に出てしまったでしょう。(DFが途中から試合に入るのは難しいといったことはサッカーをしている人はもちろん、話で聞く人も多いのではないでしょうか。まさにそれが現れましたね)

 

もう少しのサンタナ

サンタナがスタートから起用されて、チームとしてサンタナをめがけてクロスを上げるといったことは試合を通して徹底されていたかなと思います。それに加えサンタナも調子が上がってきたのか何本か強烈なミドルを打つシーンも見られました。チームとしてサンタナの活かし方をわかってきたのはいいことなのですが、はやいとこクロスに合わせて得点だったり理不尽ミドルを決めていかないとリンセンが試されるようになったり本人にとっても苦しい状況になっていくのでこんかいのPKを皮切りに得点を重ねていってほしいですね。(だからこそ前半4分30秒あたりの凌磨からのクロスは決めてほしかったですね。。。)

 

ジョーカーを全うしてくれる中島と心配な小泉

ベンチに小泉、中島と入っていたため、勝ち越し弾のあとはどちらが起用されるのか気になるところでしたが選ばれたのは中島。それに伴いフォーメーションも4-3-3から中島をトップ下に置く4-2-3-1に変更。監督もコメントしていたように、攻撃の手を緩めることなく3点目4点目を狙い続けることがへグモ監督のスタイルなのでしょう。その役割を果たすのに中島は最適といえ、少し狭い状況でもスルッとターンしてボールを運んだりゴール前でのクオリティが高いことはサッカーファンなら知っていることでしょう。そうなれば現在大きな壁にあたっているのが小泉。岩尾をスタートから起用してうまく行ったこと、途中交代では中島ほど攻撃のリズムを変えられなさそうなことから、ここからヘグモ監督が彼をどのように考えるかには注目です。まあ彼は賢い選手なので時間はかかっても少なくとも数カ月後には一回り大きくなってまたスタメンに返り咲いてくれるでしょう!!

 

終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。もう明日にはFC東京戦があるため、もっと素早く書かないなと行けないなと思うばかりです。それではまたFC東京戦の振り返りでお会いしましょう!!

随所に光った興梠起用の意味:2024 J1 浦和レッズvs湘南ベルマーレ 個人的感想

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はじめに

はじめまして、僕は現在大学に通っている浦和サポです。今回から自分が浦和の試合を見て感じたことをできるだけ自分の言葉でわかりやすく書いていこうと思います。とは言ってもこのようなブログで自分の考えを書き起こすのはあまり慣れていないため拙い文章にはなると思いますが何卒よろしくおねがいします。。。

では早速いきましょう!!

両者のスタメン

浦和は怪我により離脱したショルツの位置に佐藤を、湘南は前節からメンバーはいじらずのスタートになりました。どちらも開幕から1勝1敗1分で勝ち点4同士の対決となりました。浦和としてはリーグ優勝をするためにも、ここで勝って勢いをつけていきたい状況での試合です。

 

前節の札幌戦では、札幌ドームの芝の影響もあってショルツは怪我、前田,小泉,敦樹は脚をひどく攣っておりコンディションを個人的に心配していましたがショルツ以外はスタメンに名を連ねてくれて安心する一方、今節も左WGには松尾ではなく関根が選出されました。スタートから松尾を使わないのはなにか問題があるのか、前節のようなイレギュラーが起こった際に複数ポジションできる関根をスタートにおいておきたいのか真意はわかりませんが監督のプランを含めてこれが最適なスタメンなのでしょう。

 

浦和のビルドアップの鍵

シーン①

さあまずは前半9分40秒あたりのシーンです。結果的に浦和の1点目につながるのですが今回はそれに至るまでの浦和のビルドアップについて解説してみようと思います。

このシーンでkeyになるのはずばり興梠のポジショニングです。順当に行けば興梠はキムミンテと対峙することになるのですが年齢もあり、相手に体を預けてキープするのは非常に厳しいことは興梠自身もわかっているはずです。(そもそも興梠はそこまでフィジカルで勝負するタイプのフォワードでもないですしね)そこで興梠はキムミンテがマークについてこなくなる位置までポジションを下げることで①キムミンテと勝負しなくて良い ②湘南の中盤(このシーンでは田中と平岡)の意識を向けさせることに成功します。実際このシーンでは本来グスタフソンにプレスをかける役割だった田中の出足が興梠のお陰で遅れています。そうしてボールを受けたグスタフソンは前を向くことができ、小泉へパス。その瞬間、湘南の平岡は真ん中でドフリーの興梠を発見し敦樹のマークを捨てて興梠のマークへ、敦樹がフリーになり小泉からパスを受け前進。といったビルドアップに成功しています。興梠は直接ボールには関与していませんが、興梠のポジショニングによりチームは前へ進めました。

 

シーン②

そして次に前半18分からの浦和のビルドアップです。このシーンでもやはり興梠がいい仕事をいい仕事をしていました。ボールを受けた佐藤が少し前に持ち運ぶことによって平岡が佐藤へアタックせざるを得なくなり、敦樹のマークを田中が請け負うことになります。それを見た興梠はタイミングよく中盤まで降りてきてワンタッチでグスタフソンへそして逆サイドの渡邉まで展開し前進することに成功しています。結果的に渡邉のパスがミスになりゴールを脅かすことはできませんでしたが、このシーンも興梠の巧さが出たシーンです。

この2つのシーンに象徴されるように、前節から興梠がスタートで起用されている意図はビルドアップを潤滑に行うためなのでしょう。

 

ほとんど1人にやられた浦和

ここからは失点について書こうと思うのですが一言でいえば「田中聡にやられた」この一言に尽きると思います。彼の特徴はよく守備強度と言われていると思うのですが、僕は彼の攻撃センス、特にゴール前でのセンスはJリーグの中でも右に出るボランチはいないと思います。

 

まず、1失点目では関根のクリアを拾われ少し浦和の選手たちのマークが整っていないときに関根、渡邉、小泉が3人で池田、鈴木雄を見てしまったことで田中がフリーになりそこからノールック気味のパスを出されて失点。

 

2失点目はゴール前で田中の個人技でシュートを打たれ、それが鈴木章に当たり失点。

 

4失点目は田中の左足の強烈なミドルがポストに当たりそれをルキアンに押し込まれて失点。

 

この他にも湘南の攻撃は彼が起点になるような場面がいくつかありました。こう振り返ると、彼は攻撃のときの思い切り(それをセンスというのかもしれませんが)がいいように感じます。打ち切るべきときに打ち切る、たとえ通らなくてもチャンスになるところへパスを出す。そういった思い切りが彼はいい気がします。

 

湘南に対する浦和の守備としては興梠が田中のパスコースを切り、前田と小泉が湘南の3CBに対してプレスを掛けていましたが、やはり押し込まれたときに興梠はセンターライン付近でボールを収め、浦和のカウンターの起点になってほしいでしょうからどうしても田中のマークを離さなければなりません。そうなったときに田中に誰が行くの?という状況を作り出してしまった故の失点だと思います。しかし興梠にボールを追い回すような守備を要求してしまうとガス欠で攻撃時にクオリティを出せなくなってしまいますからチームとしてここは試合前に決まり事を作っておくべきだったのかなと感じます。

 

その他気になる点

  • 初先発を任された佐藤はなかなかの出来だったと思います。彼の空中戦の強さ(守備時だけでなく攻撃時も)には目を見張るものがありますし、何よりビルドアップが上手です。上で説明した興梠への縦パスの他にも、うまく浮き球でグスタフソンへつなげたり、ロングボールも良いところを見れているように感じました。4失点こそしましたがアンラッキーな失点もあったのでそこは気にせず次もお願いします

 

  • 酒井については個人的に少しうーんと感じてしまうところがあります。酒井については、去年まではビルドアップに参加するというよりGKからのボールのターゲットになるという役割でビルドアップを免除されていた部分があると思うんですが今季からそういったターゲットマンになる場面は減り、ビルドアップに参加しなければならない場面が増え、あまりいい印象を残せているイメージがありません。(個人的に敦樹への縦パスをミスしている印象が強いです)また、攻撃参加に重きを置きすぎるのは今季に始まったことではありませんが、年齢を重ねるごとにそのカウンターに戻れない場面が増えてきているように感じます。

 

  • 渡邉の左SB も悪くはないし、むしろ攻撃の場面では頼りになるような場面もあるのですが、やはりもともとは攻撃の選手ということもあって守備のときの判断や彼は右利きなので左SBでのビルドアップはまだ慣れていない感じがします。F東時代には右SBをそつなくこなせていたので個人的には酒井に替えて渡邉を右SBにして、左SBにアンダー世代の代表でも好調だった大畑を起用するほうがいいのではと思ったり。

 

  • 敦樹の出来に満足できていない方たちもよくSNS上で見かけますが、僕はもしかしたらWGとの組み合わせが悪いのでは?と感じてます。敦樹の良さはボックストゥボックスで思い切りの良い飛び出しだったりしますが、右WGには前田直輝がおり、彼の良さはゴールに向かって自分で仕掛けられるところで、敦樹が飛び出したいところは直樹がドリブルで向かいたい場所になっていてうまく良さが出せてない感があります。昨季はWGに大久保が起用されており、彼は直樹と違いゴールに向かうというより縦に運んでその後、股抜きなどでえぐるようなタイプだったため今のように敦樹と欲しいスペースが被ることが起きてなかった気がします。(ワンタッチのスルーパスも大久保のほうが上手い印象)なので一度、佳穂と左右を替えてみてどうなるか見てみたいです。

 

終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。初めてのブログなのでうまく伝わっていない箇所もあると思いますが質問や書いてほしいことなんかコメントしていただけると幸いです。次回、アビスパ福岡戦の振り返りもかくと思いますのでよろしくおねがいします!!